「客観視メソッド」で表現力を磨く
ゲスト:森沢明夫さん
2020年12月15日
面白い小説を書くのと
自分の人生を面白い人生に仕立てていくこと、
その考え方の基本は一緒です。
そこで、人気小説家・森沢明夫さんから、
自分の人生という『物語』を、
映画化されるくらい面白くする方法を伝授いただきました。
森沢さんの作品は、人が次々に殺されたりなどの大事件は起きません。
普通の日常を丁寧に描くことで、毎日の生活の中に潜んでいる凛と光る美しさ、
愛おしさで物語を引っ張っていきます。
非日常で人を引っ張るのではなく、日常で人を惹きつけます。
それで続々と映画化される人気作品に仕立てているのです。
これは作家として、とても高度なことをしているからこそなわけですが、
僕らの人生もまた大事件が次々に起きるわけではありませんから、
人生という物語をどう捉え、面白くしていくか、
森沢さんに学ばせていただくのが一番なわけです。
そして人生を物語で捉えると、
いい悪いは無くなります。
物語は、いいことも悪いことも起きて、
でも、だからこそ、そのことで学ぶべきテーマを体験できるからです。
それが物語です。
ちなみに森沢さんは小説を書く際に必ず2つのものを武器として、
その主人公に持たせるのだと言います。
ひとつめの武器は「長所」です。
もうひとつの武器は、なんと……「短所」、欠点なのです。
人は欠点があるからこそ、日常がドラマになり、共感が生まれ、
物語の深みが増していくのです。
人は長所で尊敬されますが、えてして欠点で愛されたりするんです。
どう考えたら、普通の毎日を愉しく喜びの中で生きれらるようになるのか、
一緒に森沢さんに学びましょう。
今回の収録の中で、森沢さんの「客観視」のメソッドが明かされます。
感情の揺れは必ず体の反応にあらわれるそうで、
森沢さんは普段から、感情が揺れるたびに、
自分の体の変化を丁寧に観察し
表現力を磨いているのだそうです。
しかもそれをすることで、
ネガティブな感情に飲まれることなく、
距離を置いて自分の感情全てを味わえるようになるのです。
これは僕らも絶対にマスターしたほうがいい。
この客観視メソッドを日常に活かすだけでも、人生は大きく変わります。
そして、人間嫌いだったという18歳の森沢さんの
人生の分水嶺となった出会いが明かされます。
野宿先で出会った、何を話してもウンウンと聞いてくれたおじいさん。
当時の森沢さんの鬱憤としていた感情、その気持ちのすべてが
「いつか君の宝物になる」と伝えてくれたおじいさんとの出会い。
森沢さんがありのままの自分を受け入れた湖でのひととき。
ここから全てが変わっていきます。
この話は、ぜひ森沢さんの肉声で味わって欲しいです。
森沢さんの優しさが伝わる収録です。
お楽しみください。